森岡真葵子
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海外ボランティア系、就活塾、国際交流系の3つのサードコミュニティで活動中 |
(2023年11月 新宿「北海道」にて)
「外に出ろ」と言われてた
(清水宣晶:) いやー、ついに実現したね。
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(森岡真葵子:) ついに!嬉しい。
あっきーと話しするの、
めちゃくちゃ楽しみだった。
オレも、ずっと話したいと思ってたよ。
これ、長野のおみやげです。
うわー!
ありがとう。
わたし当分リンゴ生活だ。
食べきれなかったら、
友達とかに分けてあげて。
視聴者の人に
「リンゴいただきましたー」ってやったほうがいい?
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ぶはははは!
YouTubeチャンネルじゃないから。
動画じゃないからね。
何飲みますか?
あっきーは、お酒飲まないんだよね?
そうそう。
冷たいトウモロコシ茶の氷無しをいただこうかな。
まっきーはどうぞ気にせず飲んでちょうだい。
えー!
じゃあ飲んじゃおう。
この「北海道」の新宿西口店って、
昔、ヒロキ(小野寺洋毅)がバイトしてた店らしいんだよ。
あ!
それ、この前ヒロキさんに会う前に読んだ覚えある。
もしかして、そういう理由で選んだの?
いや、都庁の近くで個室がある店を探してたら、
偶然この店にたどり着いた。
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そうなんだ。
そんな場所にいるなんて不思議。
まっきーと初めて会ったのは、5年前の、
ミナ(大槻美菜)とたかしさん(大槻貴志)の
結婚5周年旅行の時だったんだけど、覚えてる?
あ、あの時が初めてだったんだ?
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あの旅行でのまっきーのことはよく覚えててさ。
まず、よくこの、はじめましての人ばっかりの中に、
怯まずに飛び込んできたなと。
そうそう!
同年代の子は全然いなかったけど、
わたし、そういうのあんまり気にしないから。
けど、めちゃくちゃ馴染んでたんだよな。
あと、子どもと遊ぶのが上手だなと思った。
そうだ、バスの一番後ろの席で、
ごろうくんたちと遊んで、めちゃ楽しかった。
子ども大好きだし。
まっきーって、
兄弟がたくさんいる家だった?
わたし、一人っ子。
え!?
一人っ子だったの?
それは思わなかった。
そうやって言われるの嬉しい。
近所のお姉ちゃんたちと遊んでもらってたのはあるけど。
なんでそんなに、
子どもの相手に慣れてるんだろうな。
なんでだろう。
お母さんが、子どもが好きだからってのはあるかも。
まっきーは、小さい時に生まれ育ったの、
愛知だったよね?
そう、高校まで豊田市。
愛知の人ってさ、地元が好きで、
住み続ける人が多いんだよ。
県外に出ないってこと?
そう、みんな県内の大学を目指すの。
優秀な人は、名古屋大学に行く。
なるほどなあ。
三河のエリアってたしかに、
愛郷心が強いようなイメージがあるな。
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わたしはでも、
お父さんからずっと「外に出ろ」って言われてた。
だから、当たり前のように県外の大学を受けて。
そうなのか。
「高校を卒業したら家出ろ、家出ろ」って。
へえーーー!
一人っ子なのに、言われてたんだ?
そう、ずっと言われてたから、それが当たり前と思って。
だから、一つも愛知の大学は受けなかったんだけど、
それは結構、私が行っていた高校の中では珍しいことだった。
じゃあ、もう早くから、
いずれ県外に行くことを意識してたんだな。
そう。ずっと、
「強い女になれ」って言われて育てられてきたから。
(笑)すごい。
一人娘にそんなことを言えるお父さんは、
なかなかいないと思うよ。
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そうだよね。
出したくないでしょ絶対?
いや、でも、
「外に出ろ」って言う気持ちもわかるな。
オレも娘には、ずっと近くにいて欲しいと思う一方で、
本人のためを思えば、広い世界を見るべきなんだと思う。
だから、お父さんには感謝してる。
お母さんは愛知から出たことない人だったから、
寂しかったと思うけど。
お父さんも、
もともとは違う場所の出身なの?
お父さん自身が、香川から愛知に出てきてるのね。
だから、そういう経験もあって、
外の世界をよく見なさい、って言ってたんだと思う。
そうか。
気持ちが外に開いてる人なんだな。
旅行も、お父さんお母さんがすごい旅行好きだったから、
小さい頃からあちこち行ってた。
日本全国?
国内はほとんど行ったんじゃないかな。
こないだママも「全クリした」って言ってたから。
すっごいな!
47都道府県をコンプリートってこと?
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そうそう。
社会人になってから友達と旅行に行ったときに、
(この場所、なんか見覚えある・・)って思ったら、
家族旅行で行ったことある場所だったりした。
まっきーは、
一人でも旅行って行く?
一人では、あんまり。
社会人になってから、まだ2回ぐらいしか行ってない。
しかも完全一人はなくて、途中まで友達と行って、途中からバイバイとか。
じゃあ基本、誰かと旅行するのか。
週末とかも誰かと会う、って感じ?
家にいるときもあるけど、それは年に数回で。
土日もだいたい誰かと会ってる。
社会人一年目のときとかは、1日に4件とかやってた。
モーニング、ランチ、お茶、夜ご飯、全部違う人と会うとか。
マジ!?
それは修行とかじゃなくて、好きでやってるんだ?
好きでやってる。
1対1で誰かに会うのが好きなほうだし、
予定を詰め過ぎちゃうタイプ。
ほんとだよ。
予定が空いてても、何もないまま家に帰るのがイヤで、
フィットネスに寄っていったりとか。
昨日も、20時半に仕事終わって、
「あ、まだ映画行けそう」って思って、
ダッシュで21時から映画観て帰った。
生き急いでるなあ。
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(笑)生き急いでるのかな、わたし。
「こういう体験してみたいから一緒に行かない?」って、
友達を誘って、舞台やオーケストラ見に行ったり。
常に新しい世界を知りたいとは思ってる。
リーダーしかやったことがなかった
まっきーの子ども時代ってどんな子だった?今とあんまり変わらない?
わたし、小学校中学校と、
ずっと学級委員とか生徒会長とかで、
リーダーしかやったことがなくて。
ほう!ほう!
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超優等生タイプの、いい子ちゃんだったの。
で、中学の時は、ソフトボール部のキャプテンをやってて、
オレオレタイプのリーダーだったのね。
ついてこい!みたいな感じ。
いやー、ありがとう。
何、ありがとうって(笑)。
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めちゃくちゃ興味深い話しだよ。
学校行くのイヤだなー、みたいに思ったことはなかった?
いじめたり、いじめられたりしたことはなかったけど、
私のキャプテンとか学級委員としてのふるまいが、
クラスの誰かを苦しめていた可能性はあるなと思う。
「みんなでやろう」みたいな巻き込みタイプだったから。
すげーな!
マンガの主人公みたいだな。
男の子とかともガチ喧嘩して、
ずっと成績もオールA、っていうタイプ。
それ、あまり勉強せずに素で?
それとも、努力して頑張ってその成績になったの?
まわりが引くぐらい、ものすごい勉強してた。
テスト週間の時とかは、「しゃべりかけんな」オーラ全開で
ギリギリまで勉強みたいな。
なるほどなあ。
なんか、すごく腑に落ちたよ。
まっきーについて感じるのは、
リーダーになることが自然なんだよな。
「自信ないけど、やってみます」とかじゃなくて、
ナチュラルになっちゃう、みたいな感じなんだよ。
小学校4年ぐらいから学級委員って始まるんだけど、
その頃からずっとやってたから、
理想のリーダー像、みたいなことは常に考えてた。
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その場数の量だな。
だから、呼吸するように、
振る舞いがわかってるんだな。
でも、それが、
壁にぶつかったことがあって。
ほう!
高校にはソフトボール部がなくて、
運動が好きだからとりあえずバスケ部に入ったの。
うんうん。
高校は推薦で入ったんだけど、
進学校だったから、勉強がついていけなくなって、
ソフトからバスケに変わって、部活でもついていけなくて。
いきなり、勉強も部活も。
それが初めての「挫折」みたいな感じで。
それをすごい、お父さんは喜んでくれたんだけど。
ぶははははは!
喜んでくれたの?
「真葵子もやっと挫折したか」って。
挫折を経験していないことが気がかりだったんだな。
ほんと、いいお父さんだわ。
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それから、バスケをめっちゃ頑張って、
チームを動かしたり、雰囲気を良くしたりって、
リーダーじゃなくてもできるんだなってのを学んだ。
それが結構、私にとっては価値観の変化だった。
バスケ部では、
リーダー的ポジションじゃなかったんだ?
キャプテンでも副キャプテンでもなくて、
背番号的には3番目だったんだけど。
「なにくそ!みんなで頑張るぞ!」っていう、感情面でも、
十分にチームの雰囲気って変えられるんだなって思った。
ムードメーカーの役割ってことか。
それはたしかに、大きな気づきだなあ。
オーケストラみたいなのが好き
まっきーは、みんなで集まって話すのと、サシで話すのと、どっちが好き?
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ワンオンワンって、結構好き。
この人ってそんなこと興味あるんだとか、
実はやりたいこと持ってるとか、
みんなでしゃべってるだけじゃわかんないことっていっぱいあるから。
そうなんだ!?
まっきーは、そこが面白いんだよな。
みんなでわーってやるのが好きかと思いきや、
1対1も好きなんだね。
なんかね、人によって、
チーム戦が好きとか、個人戦が好きとか、
いろいろあるじゃない?
その、チームの形にもいろいろあると思ってて。
私はオーケストラみたいなのが好き。
オーケストラみたいなのって、
どういう感じだろう。
オーケストラって、
基本的に全体で合わせて奏でるものだけど、
ソロパートもあるでしょ?
それぞれのいいところを引き出しながら、
全体で一つの音色を作る、っていうのが好きなのね。
ジャズにも近いのかもなあ。
チームとしての良さと、個としての良さ、
両方を考える役割ってことか。
そうそう。
長い曲の中でみんなの化学反応があって、
それぞれスポットライトが当たるタイミングがあって、
総合的にいい音色が出るっていう。
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指揮者として、完成度を高めるために、
それぞれのプレイヤーの個性を知りたいんだね。
そう、指揮者っていうポジションも好きなんだけど、
最近は、もしかしたら、自分は舞台上にはいなくても
いいんじゃないかと思ってる。
お!?
というと?
総合監督みたいな?
自分にはスポットライトは当たらないし、
拍手を受けるわけではないけど、
みんなが舞台を作り上げてるところを俯瞰して見てるほうが
好きかもなーって、最近は思ったりする。
なるほど。
そうなんだ。
前はプレイヤーの真ん中にいたかったんだけどね。
もっと大きな流れの中で、関与してるのも面白いなって。
プロデューサーとかなのかなあ。
なんだろう。
もともと、「この指とまれ」っていうような、
砂鉄を集める磁石の役割は向いてると思うんだけど。
磁石の役割。
そのたとえはわかりやすいね。
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でも、最近は、
磁石を集めるのが楽しいって思ってる。
ぶはははは!
磁石のさらに上位概念か!
面白いなあ。
パラサイヨ(フィリピンの児童養護施設の支援団体)で、
自分のクラス長が終わった次の年に、
ミク(西山未矩)のクラスの副クラス長をやったんだけど。
うんうん。
ミクが一年間走り切った後、
それを見た他のメンバーが
「ミクちゃんみたいなクラス長になりたい」
って言うのを聞いたときに、
めっちゃ泣けた。
うわー、なるほど。
別に自分が、ミクに何かをしたってわけじゃないんだけど。
自分が何かをやって、っていうよりも、
他のメンバーが成長してる姿をみたりとか、
その姿を見た他の人が影響を受けたりしてる姿が、感動する。
その気持ちになるってのは、
自分が実際にクラス長をやったことあるからだろうな。
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そう思う。
クラスを運営する楽しさとか、孤独さとか、
そういう気持ちに共感するからだろうね。
まっきーの場合、
リーダー向きの天性の素質もあるけど、
経験の場数の多さなんだな、やっぱり。
今日はオレの中で、いろんなことが腑に落ちたよ。
(2023年11月 新宿「北海道」にて)
【清水宣晶からの紹介】
まっきーは、僕も長年関わっている、フィリピンの児童養護施設の支援をしているPARASAIYOという団体の代表をつとめている人です。
組織のリーダーというのは、難しいものだと思います。
さまざまな話し合いを繰り返し、メンバーの間の意見を調整したり、進むべき方向を指し示したり、悩んでいる人を元気づけたりもします。
そういう経験や失敗を積み重ねることによって、人は少しずつリーダーたるものの振る舞いを学んでいくものだと思っていました。
しかし、そんなステップを飛び越えて、いきなりリーダーの資質を持って登場する人がいます。
気がついたらごく自然にリーダーになっている。
まっきーはそういうタイプの人で、いったいどういう環境でその人格が育まれたのか、生い立ちを尋ねたのが今回の対話です。
彼女が生まれ育った愛知県の豊田市の人は、愛郷心が強く、あまり人が外へと出て行こうとはしない土地柄だったといいます。
ご両親はしかし、一人娘を手元に抱えておくことをせず、むしろ積極的に外の世界に出ていき、挫折を味わうことを良しとしました。
そういうお父さんの存在は、まっきーの自立心を育てる上で大きく関与していたと思います。
子育て論としても、とても面白い話しでした。
まっきーは、僕も長年関わっている、フィリピンの児童養護施設の支援をしているPARASAIYOという団体の代表をつとめている人です。
組織のリーダーというのは、難しいものだと思います。
さまざまな話し合いを繰り返し、メンバーの間の意見を調整したり、進むべき方向を指し示したり、悩んでいる人を元気づけたりもします。
そういう経験や失敗を積み重ねることによって、人は少しずつリーダーたるものの振る舞いを学んでいくものだと思っていました。
しかし、そんなステップを飛び越えて、いきなりリーダーの資質を持って登場する人がいます。
気がついたらごく自然にリーダーになっている。
まっきーはそういうタイプの人で、いったいどういう環境でその人格が育まれたのか、生い立ちを尋ねたのが今回の対話です。
彼女が生まれ育った愛知県の豊田市の人は、愛郷心が強く、あまり人が外へと出て行こうとはしない土地柄だったといいます。
ご両親はしかし、一人娘を手元に抱えておくことをせず、むしろ積極的に外の世界に出ていき、挫折を味わうことを良しとしました。
そういうお父さんの存在は、まっきーの自立心を育てる上で大きく関与していたと思います。
子育て論としても、とても面白い話しでした。