小野寺洋毅


6月16日生まれのAB型
埼玉県出身
(2010年5月 田園調布にて)

北半球なタイプ

(清水宣晶:) 洋毅はさ、「言葉の人」だと思うんだよ。
それはオレ、気がついた時、結構意外だったな。

(小野寺洋毅:) えーと、、
意外ってのは、なんで?

言葉の人ってのは、ベクトルが内向きなんだよ。
洋毅は、普段もの思いにふけってるような雰囲気じゃなくて、
もうちょっと感覚的だと思ってたからさ。

嬉しい!楽しい!みたいな?

そうそう。
「なんかこう・・うまく言えないけどー」とかいって、
ノリで乗りきっちゃう、みたいな。

(笑)それ、なんか、頭悪い人みたいじゃん!

頭悪いってのとは違うんだけど、さっぱりしたイメージなんだよ。
でも洋毅は、よく考えてるし、
とにかく、人の話しをよく聞くよね。

基本、「聞き」のタイプだろうと思う。

そういうところで、
言葉とか話すことに興味がある人なんだって思ったんだな。

だから、お互いが「聞く」人同士の場合がちょっと困るんだよね。
最近は自分からも話すんだけど、
昔は、バッターでいうと、片打ちだったわけだよ。

「聞き」専だね。

そう、相手が聞き役だったら、そこで話しが進まなくなっちゃって。
俺ね、沈黙が嫌いなんだよね。

そういえば、前に洋毅と話したときも、
間髪入れずにどんどん話題を出してくるから、
それがスゴいと思ったな。

沈黙は、ないほうがいいとは思うんだけど、
そうは言っても、場つなぎでどうでもいいことを話題には出しにくいんだよ。
あっきーは、沈黙が気にならないタイプでしょ?

あんまり気にしないほうだと思う。

俺はね、勝手に気まずくなるんだよ。

あー、自分のほうが。

つきあいが長い人とはそんなことも気にならなくなるけどね。
割と誰とでもしゃべれるし、すぐ打ち解けるんだけど、本当に打ち解けるのって、結構時間かかるんだよ。

なんとなく、オレのイメージするアメリカ人ぽいわ。

最初っからばーっと打ち解けられるタイプの人もいるよね。
ゆきちゃん(森村ゆき)なんか、人見知りとかしなさそうだし。

ゆきは、ブラジル人ぽいね。

南か北かでいうと、南な感じするよね。
俺、それでいうと北半球なんだよ。

ぎゃはははははは!
南と北って、新しい分類だな。
北半球は「聞き」タイプだね。

俺らの周りではね、よしはる(宮坂善晴)がそのタイプでさ。
あの、何でも受け容れる感じ、すごいよ。
何ものも否定しないわけ。

包み込む感じ?

包み込むっていうよりもね、
ブラックホールみたいな感じ。

吸いこんでくれるんだ?

俺、あんまり要件のない電話ってしないし、
長電話ってのもしないんだけど、
唯一、よしはるが、長電話出来る人で、
気を使わなくていいわけ。

無言があっても気にならないってこと?

それも気にならないし、
会話のTPOも考えなくていいし。

何も考えずに、とりあえず投げちゃえる感じだね。
無言で大丈夫ってのは大きいね。

ぜひね、よしはるにインタビューしてみてほしい。
「笑っていいとも」みたいな感じで、
ここ、つないでいきたいよ。

次のお友達を紹介してくれるのか(笑)。
それ、いいねえ!
(※この後、宮坂善晴氏へのインタビューが実現しました)

グルグルを楽しむ

俺の特徴を言うと、
独りごとと、思い出し笑いが多いんだよ。

なるほど、なるほど。

20代の頃は、独りごと言うのも我慢してたんだけど、
最近、それが出来なくなってきて、
電車乗ってる時にブツブツ言ってても気にならなくなってきたんだよ。

電車の中で言っちゃう!?
しかも、独りごとを言ってること自分でわかってるのに、
「まあ、いっか」ってなっちゃうんだ?

そうそう。

オヤジ化が進行してるなあ。

あっきーは、過去を気にする?

結構、昔のことを考えること多い。
くよくよするのとは違うんだけど、味わうのは好きだね。

そう、俺もそうなんだよ。
自分の中で、グルグルとか、妄想を楽しむ。
1日~2日引きずることもあるんだけど、
でも、寝るとわりとケロッとしちゃうんだよね。
睡眠て、俺にとってすごく大事なもので。

あー、それはオレも一緒だな。
寝れないっていうのは、一番しんどいよね。

人生損してるかもしれないけどね。
人より長く寝てたら、その分、生きてる時間が短くなってるわけだからさ。

いや、睡眠が少なかったら、その分、寿命も縮むだろうから、
トータルで一緒だと思うよ。

ああ、結局?
いって、こい、で?

「いって、こい」てのは、意味よくわかんないけど!(笑)
長いスパンでは、たぶん損してないよ。

ポジションを取る

洋毅は、話しをしていて、
テニスのラリーでいうと、返し球がものすごく面白いんだよなあ。
それは、今までの蓄積がすごくあるってことなんだろうと思うよ。

グルグルとか、妄想とかもムダじゃなかったってことかな。

そうそう!
グルグルって、必要だと思うんだよ。
で、妄想がないと、考えが熟成されないし。

オレが一緒にいて楽しいなって思うのは、
全然迷いません、っていうマッチョな人より、
自分と似たタイプの人のほうだね。

わかるなあ。
グルグルしてる人のほうが面白い。
グルグルしてない人って、さっぱりしすぎてるんだね。
「こういうの、やろうと思ってるんだけどさ・・」って相談しても、
「やりたいなら、やればいいじゃん」って言われて会話終了、みたいな。

そうなんだよね。
さわやかなんだけど、会話は続かない。
あっきーと俺の共通の友人で、グルグル系っていったら、誰になるの?

尚志(多苗尚志)とか、紘一(吉村紘一)はそうだと思うよ。
グルグルしてるから、どんだけでもしゃべれる感じがする。

あー、そうだね。
どうでもいいこと、ダブルクリックして、
いっくらでもしゃべるからね。

そのうちまた振り出しに戻る、っていう。

俺もそうなんだけど、答えのない話が好きなんだろうな。
ここ十年来のテーマなんだけど、
俺、ポジションが取れないのが、ちょっと悩みでさ。

ん?なになに?
どういうこと、それは?

スタンスをはっきりできない、っていう。

相手に合わせちゃうからってことかな。

可能性を認めちゃうからってことで。
俺にとって、「やるべきじゃない」ボーダーラインって、刑法レベルなんだよ。

人を殺さなきゃいい、とか、そういうこと?

そう、刑法以外の主義主張とか、思想とかって、
これが正しいっていう答えがあるわけでもないし。

うんうん。

「自分はこう思うんだ!」って、価値観を熱く語る人っているじゃない。
そういうのを聞くと、なんか醒めちゃう自分がいるんだけど、
でも、そういうのを羨ましいと思う気持ちもあるわけなんだよ。

わかるなあ。オレもそうだよ。
人の意見て、たいがいのことは「それもアリだな」と思うんだけど、
じゃあ、自分の意見は何なのか、っていうと、特に強く主張するほどのことは見つからないんだよね。

そうなんだよね。
俺の中では、そういう自分でいいとは思ってなくて、
年をとっていくにつれて、人ってどんどん変態になっていったほうがいいな、と思ってる。

ぶはははは!
丸くなっちゃダメだ、と。

絶対、丸くならないほうがいいと思っていて。
どんどんポジション取っていって、どんどんエキセントリックになるべきだと思うわけ。

普通は、ほっとくと、
若い時にトンガッてた部分が、丸くなっていっちゃうからね。

俺の美意識でいうと、達観している人よりも、
ポジション取ってる人のほうがカッコいいんだよね。
達観してる人っていうのは、小さくまとまっちゃってる気がするわけ。
いい年してトンガるってのも、どうなのかって話しなんだけどさ。
でも俺は、いいと思うんだよなあ。
(2010年5月 田園調布にて)

清水宣晶からの紹介】
洋毅と話していると、学生時代に友達と話していた時のようなノリを思い出す。どうでもいいような些細なことでも、勝手に話しが広がって、爆笑が生まれるような、絶妙な言葉を返してきてくれる。
何か特別なことをしなくとも、ただ一緒にいるだけで楽しいという、子供に戻ったような感覚でつきあえる相手なのだ。

洋毅に話しを聞いていると、自分が聞く側だったはずが、いつの間にか、自分が話しをする側に入れ替わっているということがよくあり、それに気づく度に、彼の聞き方の上手さに驚かされることになる。

ここまでぴったり、一緒にいる相手の波長にチューニングを合わせられるというのは、相手を気遣うということにおいて、一種の芸術だ。
それを可能にしているのは、彼の中に豊富に埋蔵されている、思考の蓄積と、強い好奇心と、そして子供心なのだと思う。

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