小座間香織

1976年2月 山形県天童市生まれ
山形県山形市在住

シンプル&ナチュラルがモットー。
幼い頃は、のびのびと自然いっぱいの環境の中で
すくすく成長する。

20代後半より、ココロに関わることに関心を持ち
日本メンタルヘルス協会の基礎コースを受講・修了。
同研究コースに通い、カウンセリングの勉強を深め
日本メンタルヘルス協会公認カウンセラーとなる。

一時、出産・育児のためにすべてのお仕事をおやすみ。
育児中には
NLPインターナショナル認定
英国NLPビジネス・プラクティショナーと
宝地図普及協会公認 宝地図ナビゲーターを取得。

その後、運命的に「scents of knowing」に出逢い
2008年、2009年には、マウイにてトレーニングを受講。

現在はナチュプルという屋号と共に
scents of knowing のセッションをメインに活動中。
(2010年4月 自由が丘「TAVERNA J・1」にて)

scents of knowing

(清水宣晶:) 今、オザちゃんがやってる「scents of knowing」ってのは、
アロマを使ってやるものなの?

(小座間香織:) 今、持ってきてるんだけど、
この箱の中に、ブレンドされたオイルのボトルが16本入っていて。


見た目では、どれが何の香り、
ってのはわからないようになってるんだね。

うん、そうなの。
まずは、直感でこの中から一本選んでみて。

え?
オレが選ぶの?

そう。
おみくじみたいな感じで、
今のその人に合ったものを、その人自身の手で選んでもらうの。

じゃあ、このボトルにします。

中の香りを嗅いでみて。
で、私は、ボトルのフタの方を持って、一緒に嗅ぐから。

あ、そう!?
一緒に嗅ぐ、ってのは何なの?

同じもの(=香り)を共有するっていうことかな。
私はそれで、どんな香りですかとか、連想するイメージとか、
いろいろと質問をするの。

うんうん。

香りを嗅ぐと、心がリラックスしたり、逆に胸騒ぎしたり、
体がほぐれたり緊張したり、何かしらの反応が必ずあるんだけど。
それを、一緒に観察していると、
自分に必要なキーワードが出てくるものなのよ。

あー、なるほど。
香りは、そのためのきっかけなんだね。

そう。
この香りを選んだから何、っていう決まりはあまりなくて、単なるきっかけ。
90分という時間の中で、2~3本のオイルを選んでもらって
対話をしながら香りを聴いて(嗅いで)いくんだけど、
最後に振り返ると、不思議と一貫したテーマみたいなのが見えてくる。

その間、ずっと嗅いでいるんだな。

香りって、時には感情を動かすこともあって、
意味もなく泣いてしまったり、笑いたくなったり
頭では分かってるんだけど、
いまひとつ理解出来なかったことが、体感で分かったりとか。
そういうことが、人それぞれに起こる。


この、ボトルと一緒にあるカード、面白いなあ。
アロマの種類が書いてあるんじゃなくて、
詩が書いてあるんだ?
オレのは・・「howling coyote」。

そう、一本一本の香りに、
英語でタイトルと詩がついていて。
そこに描かれたキーワードを話したりもする。

嗅覚を使うっていうのは、新鮮だな。
匂いって、一番、昔の記憶と結びついてるよね。

鼻から入った香りって、そのまま脳に直接入って、
脳の一番中心の、古くて、本能に近い部分を刺激するの。

だから、普段閉じ込めている、
無意識の部分が出てきやすくなるんだな。

そうそう。
嗅いでるうちに、ゆるんでくるんだよね。
そうすると、普段考え過ぎてしまうタイプでも、本心とかが出やすくなる。
そういう雰囲気作りだけでも、香りっていうのはいいな、と思ってるよ。

香りを共有する

この、「scents of knowing」っていうのは、
どういう風に進める、っていう決まった手順みたいのはないの?

んー、実はあんまりないの。
マウイ島で、先生と一緒に過ごしながら
香りと共にいろいろな体感をしながら学び
最後にこのオイルたちを手渡された時も、
「あとは好きなようにやりなさい。」って言われて。

(笑)「好きなように」って言われても。

そう、何をしていいか分からなかったんだけど
先生がしていたことの見様見真似だったり
そこに、より多くの対話を入れていくことで、今の形になっていった。

オザちゃんの場合、カウンセリングを勉強していたから、
それとピッタリ合ったんだな。
そうじゃなかったら、道具があっても、
何すればいいか、さっぱりわからないよね。

そうなのかもねぇ。
マウイでは、このオイルを使ってのアロママッサージをしている人もいるし
このオイルで石鹸を作ってる人とかもいるし。

ものすごい自由さだな!
もう、なんでもアリだね。

ホントにコレをやりなさい、っていうルールがないわけよ。

香りをベースにして、質問をしていくっていうのは面白いね。
だんだん、具体的な話しになってくるの?

それは人によって全然違うの。
どんどん具体的な話しになっていく人もいるし
どんどん空想的で、曖昧な話しになっていく人もいるし。

ほんと、カウンセリングみたいだなあ。
「香り」っていう、共有するものを持っている、っていう違いはあるけれど。

そう、そういうものが欲しかったんだよね。
カウンセリングの勉強をしていて、
ただ言葉だけでやりとりをするのは難しいし、限界を感じていたから、
相手と自分の間にもう一つ、何かのツールがずっと欲しくて。

うんうん。

わたし自身がいろんなカウンセリングやセラピーを受けながら
自分に合ったツールをいろいろ探したんだけど
そんな中で運命的に出会ったのが、これだったの。

最初に話のきっかけがあるっていうのは、
初対面の人と話す時、すごく大きいよね。

そう、それをしかも一緒に共有出来るっていうのがいい。
一緒に嗅ぐじゃない?
そうすると、私も、相手と同じようなものを感じられるの。

相手の気持ちが伝わってくるってこと?

甘い香りがする、って相手が言ったら、わたしも甘い香りがしてくるし、
この辺が痛い、って言ったら、自分も痛い気がしてくる。
そういう共鳴とか共感が起こって、同じものをシェアしている感じがする。

無意識に持っている枠

たとえばさ、今食べてる、
この野菜のドレッシングも、香りがあるけど、
これをきっかけにしても、いける?

それはどうなんだろう?(笑)
このオイルは普通のアロマオイルとはちょっと違っていて
作る段階でたくさんの植物をブレンドして蒸留しているから
香りやエネルギーの種類が違うのかもしれない。

普通の、街中にあるような香りとは違うんだ?

それよりももっと、
ココロに作用するようなものになってるんだと思う。

これさ、オザちゃんの方が香りを勧めるんじゃなくて、
相手が自分でランダムに選ぶっていうのは面白いね。

私から何かをするわけじゃなくて、
私がやることは、問いかけること、と、
それに対して出てきた言葉を整理すること。

アドバイスをしたりするわけではないんだ?
基本的には、質問をするの?

どんな香りがしますか?とか、
体のどの辺りで香りを感じますか?とか、
質問をすると、それに対して何か返ってくるわけでしょ。
そしてそれを広げるような質問をしていく。

うんうん。

話しをしている中で、その人が、
「これってこうじゃないですか」っていう枠とか常識が
いろいろと出てくるの。

「やっぱり女だからこうですよね」とか、
「子供がいたらこうですよね」みたいなことかな?

そうそう。
そういう、無意識に持っている枠が出てきた時には、
「でも、そうじゃない人もいるかもしれませんよね」っていう話をする。
私自身、たくさんあった枠が、少しずつなくなってきたから、
「私の場合は・・」って話をしたりもする。
いろんな見方とか選択肢を与えることはするけど、
こういう風にしなさい、とは言わない。

今まで「これしかない」と考えていたことが、思い込みだった、
ってことに気づくと、世界の見え方が変わるよね。

でも、それに自分では気づけないことが多いのかも。
気づいちゃうと、今までの自分を全否定することになったり、
一時的に、今持っている常識や価値観を壊さなきゃいけないし、
それはそれでツラいことだからねぇ。

人と話しをする意味っていうのは、それだよな。
自分だけで考えたら、自分の枠っていうのを超えることはないものね。

そうそう。
私も人と話しをするのが好きで
話していると、自分の考えがまとまってきたり、自分の本当の気持ちに気づいたり。
私自身がそういう話し相手が大事って思っているから
誰かにとってのその役にまわれたらいいって思っているのかもね。
(2010年4月 自由が丘「TAVERNA J・1」にて)

【暮らし百景への一言(小座間香織)】
インタビューアーのあっきーとは、今回約2年ぶりの再会でした。再会と共に、こんなにステキなインタビューの機会をもらえて、本当にたのしく&うれしかった。ホントにありがとう!

当日夢中で話しながら、そして、まとめていただいたものを後日ゆっくり読みながら「わたしってこんな風に思ってるんだなぁ。」と、客観的に自分を見つめることができて、そこからたくさんの気づきを得ることができました。まるでわたし自身がカウンセリングを受けたような感覚だったのが不思議。

得られた大きな気づきは、名前に対するわたしのこだわり。以前は、旧姓の小座間香織をずっと名乗っていて、あっきーにもオザちゃんと呼ばれているのだけど、いまはナチュプル香織という屋号+名前を使っている。結婚してからもずっと、自分らしさをどうにか確立したくって、自分を表す名前に妙にこだわっているんだなぁと改めて感じました。

それと、何気ないおしゃべりもステキだけれど、インタビューというスタイルで、意図を持った質問で進められるその時間は、その会話の持つ意味や深さがまったく違う!と感じました。もし機会があれば、数年後(いや、数ヶ月後?)にまたインタビュー受けてみたい♪そんな風に思っちゃうほど、クセになっちゃうほどに、とってもたのしかったです。

清水宣晶からの紹介】
オザちゃんは、彼女自身が掲げている、「ナチュラル+シンプル」というライフスタイルを地でいっている人だ。山形という土地に育ち、ハワイの自然を愛する彼女は、母となった後、よりおおらかな優しさを身につけた感じがする。

オザちゃんは、「縁」というものを大切にしていて、自分の身のまわりの物や人をとても大事にする。名刺一つをとっても、すごく細かいところまで気配りのされたものを作っているということがわかるし、本当に好きなものを、みずから選んで生活をしようとしていることが伝わってくる。

オザちゃんは、初対面の人と香りのセッションをする時、「初めて会った気がしない」と言われることが多いのだという。その親しみやすさは、あらゆるものを受け入れて、それを溜め込まずに受け流していく、柔らかさからきているのだろう。
それは、彼女がもともと持っている資質でもあるし、人の心というものについて、長い間ひたすらに関心を持ち続けてきた結果でもあるのだろうと思う。

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