上村雄高
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猫フォトグラファー。 猫が8匹いて楽しいです! アロハやスカジャンが好きです♪ 目標「猫写真でみんなを元気に」「ほぼキジトラ猫写真集出版」ほか色々。 猫ブログ『猫撮る』『そとねことる』 http://nekotoru.com/299/ 取材ブログ『かみむら(仮)』 http://nekotoru.exblog.jp/ |
(2012年1月 国立「上村邸」にて)
レゴショップの起業
(清水宣晶:) 僕、上村さんの話しは、実生さん(上村実生)からよく聞いていて。
すごく自然な流れで、迷いとかまったくなく結婚した、
っていう話しを聞いて、
それはスゴイなあって思ったんです。
(上村雄高:) 当時は、すごく忙しくて、
そうでもしないと会う時間がなかったんですよね。
なんか、昔のことすぎて、
よく覚えてないっていうのもあるんですけど。
あ、これは、
まだインタビューじゃないんで。
わかりました。
(上村実生:) いや、実はもう、
インタビュー始まってるんだよ。
(笑)スルドい!
じゃあもう、いきなり、
上村さんの人生トピックに入ろうと思うんですけど、
まず、、
やっぱり、レゴ(LEGO)ですよね?

レゴですね。
レゴが僕の30代のすべてだったので。
カッコいい!
あれは、やってて面白かったし、
がんばりましたね。
レゴのネットショップを開業したのは、
DeNAを辞めた後ですか?
きっかけとしては、DeNAに勤めてた時、
会社が運営してたネットショップのポータル(ビッダーズ)に、
いろんなお店を誘致してたんですけど、
9割方の店が、うまくいってなかったんです。
なるほど。
それを見ていて、
ちゃんとやれば、うまくいくんじゃないか、
っていう思いがあって。
それなら、自分でやってみよう、と。
でも、経験がなかったんで、
最初は、安い物をいろいろ適当に買ってきて、
yahoo!オークションで試しに売ってたんですよ。
そしたら、偶然知ったんですけど、
どうもレゴがよく売れる、と。
あ、最初からレゴ専業じゃなくて、
いろいろと売ってたんですね。
試しにやってみた結果、
これならなんとかなりそうかな、と思って。
資金が20万円ぐらいしかなかったんで、
こまめに、売っては買って、を繰り返して。
そんな感じだったんですよ、最初は。
運転資金20万でまわしていくってのは、
なかなかコワイですね。
地道に、ちょっとずつ規模拡大してって。
ある程度大きくなった時に、
楽天に出店しましたね。
レゴは、もともと好きだったんですか?
いや、全然。
ええぇぇ!?
レゴの中でも、
スターウォーズのシリーズばっかり売れるんですけど、
僕は、スターウォーズも特に興味なかったんですよ。
ひどい話しなんですけど。
(笑)じゃあ単純に、
売れるからやってた、っていう。
お客さんから、
熱いレゴトークとかのメールがくると、
「どう返していいかわからない」って困ってたよね。
いや、僕もね、
どんだけレゴが好きな人なんだろう、って、
期待してたとこありますよ。
まあ、ほんと、ひどい話しなんですけど。
僕、洋服が好きだったんで、
アロハシャツとか、アメカジ系のスカジャンとか、
そういうのを本当はやりたかったんですよ。
でも、資金が無いっていうのと、
洋服は仕入れが難しいっていうのがあって。
でもそれは、
ショップ起業のモデルケースとして、面白いですね。
好きなものを売る、よりも、
売れるものを売る、から始めるべきってことですよ。
レゴを選んだのは、正解だったんですね。
そうですね。
今はトイザらスがあって、
レゴの品揃えとかもスゴイんですけど、
当時、レゴの商圏って、アメリカとヨーロッパがメインで、
日本にはまったく力入れてなかったんです。
レゴジャパンにまとめて商品が入ってきて、
それが売り切れたらもう終わり、っていう。
なるほど。
「スターウォーズ」なんかは、
もう、すごい人気があったから、発売してしばらくすると、
日本ではもう手に入らない状態だったんですね。
それを海外からまとめて仕入れて、売ってたんです。
そうすると、ウチでしか売ってない、
っていう状態になって。
独占状態になってたんですね。
一番ピークだったのは、
「スターウォーズ」のエピソード3が公開された時で。
他の店の商品が売り切れたタイミングで、
100個とか200個とか仕入れると、
あっという間にさばけちゃう。
うわー。
だから、この部屋とか、
天井までぎっしりレゴだらけだったです。
1個3500円とかするものなのに、
100個ぐらいは、10分で売り切れちゃうっていう。
もう、こっちもびっくりですよ。
メールチェックするたびに、
ビビビビーッて注文メールが入ってきて。
それは気持ちいいですね!
レゴって、個人の人が、
通販で海外から買おうと思えば買えるんですか?
買えますね。
アメリカは、レゴのマーケットが盛んで、
ブリックリンクっていう、
レゴ専門の楽天みたいなのがあって、
最初は、普通にそこで買ってたんですよ。
あ、上村さんが、
個人として注文をして?
そう、
で、たくさん注文してるうちに、
向こうの店から直接、取引を持ちかけてくるようになって、
まとめて売ってくれるようになった。
じゃあ、
それから、卸みたいな感じで、
個人で普通に買うよりも安く買えるようになったんですね。
そうです。
当時、レゴジャパンは、
海外の倍ぐらいの値段で売ってたんですよ。
だから、割りと普通に、
海外から買って売るだけでも利益が出るっていう。
同じ直営店でも、海外と日本で、
売値が違ってたんですね。
楽天で、個人でやってるお店の場合、
月商300万が限界って言われてたんですけど、
一番売れた年の12月は、1000万を超えた時がありました。
月商で!
それは、ものすごい。
やっぱり、商材選びが大事なんですね。
僕も、レゴがこんなに売れるものとは、
想像もしてなかったです。
もともと子ども向けに作られてるものじゃないですか。
でも、実際に買うのは、僕ら世代なんですよね。
スターウォーズの映画をリアルタイムで観てた人とか。
うんうん。
面白いなと思うのは、同じレゴでも、
スターウォーズはものすごい売れるんですけど、
ハリーポッターは、全然売れないんですよ。
なるほど。
大人が買うものじゃないと売れない、っていう。
レゴの中に入ってる、
人形だけを売ったりもしてたんですけど。
それも、100個とかまとめて買う人がいるんですよ。
ああ!
ストームトルーパーなんかは、
たくさん並べたいってのあるでしょうね。
それぞれのエピソードごとに、
いろんな種類のレゴが発売されるんですか?
そう、エピソードごとに20種類ぐらいですかね。
で、マニアの人は、それを全部買うんですよ。
スゴい!!
全部で5~6万ぐらいするんですけど、
そういう人が何十人もいるんです。
「奥さんに怒られるから、会社に送ってくれ」
って人もいたよね。
いや、そりゃそうでしょう。
そんだけまとめて家に届いたら、
奥さんも、「フザけんな!」ってなるでしょう。
でもどっちみち、買った後、家に飾れないけど。
高いものほど、
大人の人がスゴイ勢いでばんばん買っていって、
宇宙船の「ミレニアム・ファルコン」なんかは20,000円くらいするのに、
仕入れた分だけ、あっという間に売れていきましたね。
それはでも、ちょうど、
スターウォーズのブームとも重なったっていうのは、
タイミングもよかったですね。
始めた頃が、エピソード1の直後ぐらいで。
だから、エピソード1は観にいかなきゃ、っていう、
義務感で観に行きましたね。
ぶはははは!
さすがに、まったく観てないってのは、
まずいっていうことで。
その後、エピソード3が上映されてた時期は、
ものすごい盛り上がりました。
完結編ですもんね。
今だったら、レゴは、
トイザらスでも買えるんですか?
買えますね。
トイザらスは、すごく品揃え充実してます。
じゃあ、
いい時期に始めて、いい時期に撤退したんですね。
これは、マーケティングの授業の
いいモデルケースになりますよ。
うん、あのまま続けてたとしても、
今どうなってるかわからないです。
なんか、予想外の反応がいろいろあって、
それはすごく、やってて勉強になりましたね。
猫フォトグラファーへの道
レゴのショップは、やめようと思ったのは、なんでだったんですか?
やめたくなったっていうよりも、
カメラマンになりたくなったんですよ。
あ、そっちが先なんですね。

ネットショップをやってた時、みんな、
お金を払って物を買ってくれてるじゃないですか。
でも、手に入りにくいものを買った人なんかは、
「ありがとう」とまで言ってくれるんですよ。
お金を払っているのに、
さらにお礼まで言ってくれる。
それがびっくりで。
ショップの業務はすごい忙しいけど、
人にありがとうって言われるのって、なんか嬉しいなって思って。
自分が働く理由として、
それを今後求めていこうかなって思ったんですね。
なるほど。
そう考えると、モノが手に入ったからありがとう、って、
なんか、本質じゃないじゃないですか。
どうせなら、そうじゃなくて、、
形のないものを提供しようってことですね。
そうです。
本質的に人の役にたって、ありがとうって言われるには、
何をしたらいいか、って考えてて。
そんな時に、ネットで猫の写真をみて、
あ、これは面白そうだな、って思ったんですね。
写真で何かを伝えるのって、人の役に立つんじゃないかな、と。
ネットショップを続けながら、
ってのは考えなかったですか?
考えなかったですね。
もう、他のことが出来ないぐらい、
365日ずっと忙しかったんですよ。
で、人を雇ってまでやりたいことではなかったので。
写真は、昔から撮ってたんですか?
いや、撮ってなかったです。
猫の写真が撮りたいな、と思った翌日に、
小さいカメラを買いに行ったんです。
最初はそれで撮ってて、物足りなくなって、
大きいカメラを持つようになって。
で、学校に通ったんですね。
そう、
ちゃんと勉強したいな、と思って、
学校に行って、写真の基本的なことを教わりました。
写真の勉強してる時は、
何を撮るっていうのは決めてなかったんですか?
それは、基本的に猫を撮るって決めてたんですよ。
動物写真家で有名な人って、
岩合光昭さんとか何人かいるんですけど、
そこに入るのが目標、っていう感じで。
猫は、昔から好きだったんですか?
すごく好きになったのは、
ウチの実家の近くで、猫を拾ってからですよね。
で、3匹目に拾った猫が子どもを生んで、
どんどん増えていって。
その、子猫が生まれたっていうのが、
また、良くて。
ああ!子猫は、
抜群にいい被写体ですよね。
その時に撮っておいた写真を、
雑誌に載せてもらったりして、
そこから本格的に始まった、っていう感じですね。
猫ってのは、
撮っててすごく面白いでしょう?

そう、一瞬の表情とか、すごい面白いですね。
瞬間的に、笑ってるような顔とか叫んでるような顔したり。
ほんとは、あくびの一コマだったりするんですけど。
そういう対象が、
常に自分の横にあるってのはいいですよね。
毎日、かなりの枚数を撮ってますか?
学校に行って習ったのは、
まず、とにかく数を撮りなさい、と。
プロの人なんかでも、仕事の他に
プライベートで、月に何万枚と撮ってるんですよ。
そうでしょうね。
デジカメだと、気にせずにいくらでも撮れるし。
いっぱい撮ってると、
たしかに、いろんなことに気づきます。
最初は、「こういう写真が撮りたいんですけど」って言われても、
どうすればいいかわからなかったんですけど、
最近ようやく、カメラマンらしく振る舞えるようになりました。
こういう時はこう撮る、っていう、
セオリーみたいなのがあるんですか?
すごく基本的なことでは、
人を撮る時でも、男の人の場合は、
横から光を当てて陰影を出すと、かっこ良く写るんです。
なるほど。
でも、女の子でそれをやっちゃダメなわけですね。
そう、女の子の場合は、
逆に、正面から明るく光を当てて、
質感を消すんです。
プリクラみたいな技ですね(笑)。
同じ人を撮っても、カメラマンによって、
出来上がりが全然違うんでしょうね。
撮る位置でも、
そのまま目線の位置で上から撮ると、
足が短く見えちゃうから、
ウエストよりも下の位置から撮って長く見せる、とか。
そのあと、フォトショップでレタッチしたりするから、
それで、また変わったり。
そうですね。
商品とかでも、8割ぐらいの出来で撮れれば、
あとはレタッチでどうにでもなったりするんで。
そうなってくると、写真てのは、
ありのままを写してるわけじゃないですね。
写真て、「真実を写す」って書くじゃないですか。
でも、それって日本語で、
もともとフォトグラフっていう言葉は、
光によって描くもの、みたいな意味で。
元は「写真」っていう意味じゃないんですね。
そう、だから、
「写真」と「フォトグラフ」では若干意味が違って。
僕の目指すものは、フォトグラフのほうに近いかな、
と思ってます。
人の役に立つ写真
猫以外の写真も、撮ることありますか?
最近は、取材活動みたいなのを始めて。
取材活動?
福島の避難の問題とか、
去年は霞が関で毎週のように集会があったので、
そこに行ったり。
そこでは、写真を撮るだけじゃなくて、
取材もするんですか?
話しも聞きますね。
大手のメディアが入ってるような記者会見じゃなくて、
もうちょっと自由な感じの記者会見をやってるところがあるんですけど、
そこに行ってみたり。
そういう記者会見の場所っていうのは、
許可証とかなく、誰でも入れるんですか?
割りと、自由に入れますね。
それも、びっくりしたんですけど。
そんな身近なところで、
直接、話しを聞く場が開かれてるってのは、
知らなかったですよ。
そういうところに行くと、リアルに、
実際に被害を受けてる当事者が話しをしていて、
事の真相が伝わってくるから、なるべく、
そういう現場に、実際に行ってみたいと思ってるんです。
なるほど。
この前、カレンダーを作ったんですよ。

福島県の、原発から20km以内に置き去りにされたペットを、
保護して預かってる人に会って。
そうか、原発の近くの人は、強制避難だったから、
ペットを置いて逃げないといけなかったんですね。
20km圏内には、牛の牧場もあって、
国からは殺処分しろ、って言われてるんですけど、
殺すのはいやだ、って言って抵抗をしている人もいて。
その人が、渋谷で街頭演説をしてるんです。
街頭演説って、
だいたい素通りしちゃうんですけど、
まっとうな主張をしてる人もいるんですね。
そういう人に取材をして、写真を撮って、
ブログで伝えていくっていうことも、最近始めました。
フォトジャーナリズムですね。
写真をメインに、文章を添えるっていう。
撮りたいと思うのは、
こういう雑誌の写真ですね。

ああ!
こういう写真はほんと、力があると思います。
普通じゃ入れない場所にまで入って、
何かを見てきたっていう気迫が伝わってきますし。
僕が共感したのは、
この写真を撮ってる人たちって、
誰かを助けたいとか、そういう思いがあって、
そのために、伝えられていない真実を、
報道として伝えようっていう姿勢なんですよ。
そうですね。
そういうのは、
原発以降、僕もずっとそう思ってて。
テレビとか新聞で言われてることって、
真実とは違うことが多いな、と。
こういうのを見ると、
自分も、その、何かが起こっている現場に行って、
写真を撮りたい、って思うんですよ。
そう、写真て、
文章じゃうまく伝わらないことでも、
一瞬で伝わるっていうのがありますよね。
写真を撮ることで、人の役に立って、
「ありがとう」って言われるようなことっていうのは、
こういうことなのかな、って思って。
そうですね。
一枚の写真によって救われる人もいると思います。
猫の写真を撮って、
「癒されました、ありがとう」って言われるのも、
目指していたことではあるんですけど。
それともう一つ、
「知らなかったことを教えてくれてありがとう」っていうのも、
この先、40代、50代で、
目標にしていきたいと思ってることですね。
(2012年1月 国立「上村邸」にて)
【暮らし百景への一言(上村雄高)】
ヒトゴト主催者の清水さんとはインタビューを受けた時が初対面でした。
清水さんに関する情報は、妻(上村実生)から「すごく行き届いた仕事をする人」という噂だけ。
特に何も予習や予想をせずに、ご本人に会ってみて感じたのは、
・長身で脚長
・目尻にシワがなくて若い
お話をさせていただいて感じたのは、
・人に対して心がオープン
・自由人オーラ
・楽しいことしかしなさそう(←悪い意味じゃないですヨ&あくまでも僕の感じたイメージ)
ということです。えぇ、なんだか好きなタイプの人でした。
そして、僕の話なんぞを聞いていただいたおかげで、これまであまり振り返らずに進んできた人生について、見つめ直すよい機会となりました。
ありがとうございまいた。
ヒトゴト主催者の清水さんとはインタビューを受けた時が初対面でした。
清水さんに関する情報は、妻(上村実生)から「すごく行き届いた仕事をする人」という噂だけ。
特に何も予習や予想をせずに、ご本人に会ってみて感じたのは、
・長身で脚長
・目尻にシワがなくて若い
お話をさせていただいて感じたのは、
・人に対して心がオープン
・自由人オーラ
・楽しいことしかしなさそう(←悪い意味じゃないですヨ&あくまでも僕の感じたイメージ)
ということです。えぇ、なんだか好きなタイプの人でした。
そして、僕の話なんぞを聞いていただいたおかげで、これまであまり振り返らずに進んできた人生について、見つめ直すよい機会となりました。
ありがとうございまいた。
【清水宣晶からの紹介】
上村さんのことは、以前から、奥さんの実生さんに話しを聞いていた。
当時は、レゴを売るネットショップをやっていると聞いていたのに、いつの間にか店をたたんで、今は猫を8匹飼う猫フォトグラファーになっているという。
その、あまりの変転っぷりにむしろ興味を惹かれ、国立にある仕事場におじゃまをして、話しを聞かせていただいた。
上村さんは、レゴショップが好評を博した原因について、たまたまタイミングが良かったと言っていたけれど、それはおそらく韜晦で、上村さんは、どんな仕事をしても、状況を客観的に見極めて的確な判断をくだす、ビジネスセンスを持った人だと思った。それでいて、そのことをみずから明かすようなことがない。
猫写真という領域でフォトグラファーとしての新たな一歩を踏み出した上村さんは、震災後、フォトジャーナリズムという分野に向けて、ゆるやかに舵をとりはじめた。
猫を被写体に写真を撮り続けることで培われたその感性こそは、技術や経験以上に、現場の雰囲気をそのまま切り取るジャーナリズムに必要なものなんじゃないかと思う。
上村さんのことは、以前から、奥さんの実生さんに話しを聞いていた。
当時は、レゴを売るネットショップをやっていると聞いていたのに、いつの間にか店をたたんで、今は猫を8匹飼う猫フォトグラファーになっているという。
その、あまりの変転っぷりにむしろ興味を惹かれ、国立にある仕事場におじゃまをして、話しを聞かせていただいた。
上村さんは、レゴショップが好評を博した原因について、たまたまタイミングが良かったと言っていたけれど、それはおそらく韜晦で、上村さんは、どんな仕事をしても、状況を客観的に見極めて的確な判断をくだす、ビジネスセンスを持った人だと思った。それでいて、そのことをみずから明かすようなことがない。
猫写真という領域でフォトグラファーとしての新たな一歩を踏み出した上村さんは、震災後、フォトジャーナリズムという分野に向けて、ゆるやかに舵をとりはじめた。
猫を被写体に写真を撮り続けることで培われたその感性こそは、技術や経験以上に、現場の雰囲気をそのまま切り取るジャーナリズムに必要なものなんじゃないかと思う。















第298話 堀尾寛太
第297話 鴻野祐
第296話 吉崎亜紗子
第295話 古瀬正也
第294話 篠原祐太
第293話 田島由香子
第292話 山崎繭加
第291話 小金沢裕之
第290話 青山光一
第289話 高桑雅弘
第288話 久保田光
第287話 岩上健太郎
第286話 堀場百華
第285話 栗林宏充
第284話 マツダミヒロ
第283話 木下英一
第282話 白井康平
第281話 在賀耕平
第280話 太田泰友
第279話 柄沢忠祐
第278話 鮏川理恵
第277話 伊藤大地・麻里子
第276話 金澤金平
第275話 近谷浩二
第274話 岡田信一
第273話 大野佳祐
第272話 吉田マリア
第271話 齋藤志穂
第270話 富岡直希
第269話 中村尚哉
第268話 塩川浩志
第267話 篠原憲文
第266話 金子久登己
第265話 大島亜耶
第264話 上山光子
第263話 日野秀明・熊谷祐実
第262話 山田貴子
第261話 渡辺正寿
第260話 桑原大輔・あやこ
第259話 田原さやか
第258話 高野慎吾
第257話 安久都智史
第256話 堺大紀
第255話 塚原諒
第254話 鈴木優介
第253話 藤原みちる
第252話 濱野史明
Mike Davis
第250話 松本菜穂
第249話 大竹恭子
第248話 前村達也
第247話 あや
第246話 須田高行
第245話 福原未来
第244話 古谷威一郎・育子
第243話 井出天行
第242話 吉澤希咲子
第241話 竹内真紀子
第240話 熊本敦子
第239話 飯塚悠介
第238話 ハン・クァンソン
第237話 山本勇樹
第236話 吉川徹
第235話 室伏那儀
第234話 石川伸一
第233話 北幸貞
第232話 石田諒
第231話 岡澤浩太郎
第230話 久保礼子
第229話 永富さおり
第228話 Simeon
第227話 吉田岳史
第226話 茂木重幸
第225話 向井朋子
第224話 大槻美菜
第223話 五十嵐昭順
第222話 山川陸
第221話 小林まみ
第220話 木下史朗
第219話 縄
第218話 ナカイ・レイミー
第217話 岩瀬直樹
第216話 カトーコーキ
第215話 服部秀子
第214話 東孝典
第213話 一戸翔太
第212話 柳澤拓道
第211話 りょうか
第210話 安藤雅浩
第209話 篠塚光
第208話 依田昂憲
第207話 森村ゆき
第206話 大北達也
第205話 伊勢修
第204話 中村里子
第203話 柳澤龍
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第201話 山岸直輝
第200話 中澤眞弓
第199話 高野ゆかり
第198話 四登夏希
第197話 森田秀之
第196話 山﨑恭平
第195話 豊田愛子
第194話 金山賢
第193話 坂本正樹
第192話 江原政文
第191話 マツダミヒロ
第190話 おぎわらたけし
第189話 番匠健太
第188話 高塚裕士
第187話 森田藍子
第186話 黒澤世莉
第185話 橘田昌典
第184話 森村茉文
第183話 梶原隆徳
第182話 松本祐樹
第181話 中村元治
第180話 小園拓志
第179話 あらいみか
第178話 麻生沙織
第177話 豊田陽介
第176話 出口治明
第175話 森岡真葵子
第174話 阿部翔太
第173話 多苗尚志
第172話 石井貴士
第171話 田中美妃
第170話 井手剛
第169話 ひらつかけいこ
第168話 住田涼
第167話 松田大夢
第166話 藤田伸一
第165話 田口師永
第164話 大野佳祐/豊田庄吾
第163話 ウサギノネドコ
第162話 小野寺洋毅
第161話 はる@よつば
第160話 森村隆行
第159話 篠原祐太
第158話 ナカムラケンタ
第157話 大野雅子
第156話 クラリスブックス
第155話 紀乃のりこ
第154話 川島優志
第153話 木村孝・真由美
第152話 佐藤明日香
第151話 大槻美菜
第150話 吉村紘一
第149話 森村ゆき
第148話 辰野まどか
第147話 大橋南菜
第146話 アラ若菜
第145話 宮原元美
第144話 源侑輝
第143話 山本慎弥
第142話 熊崎奈緒
第141話 山中思温
第140話 徳永圭子
第139話 木戸寛孝
第138話 上村実生
第137話 吉田秀樹
第136話 平世将夫
第135話 杉なまこ
第134話 田村祐一
第133話 小橋賢児
第132話 竹沢徳剛
第131話 草野ミキ
第130話 藤沢烈
第129話 竹田舞子
第128話 KERA
第127話 石神夏希
第126話 山本恭子
第125話 吉村紘一
第124話 小原響
第123話 小笠原隼人
第122話 鈴木教久
第121話 物井光太朗
第120話 山本大策
第119話 中村真広
第118話 柳澤大輔
第117話 菊池大介
第116話 岩村隆史
第115話 大嶋望
第113話 今井健太郎
第112話 高橋政臣
第111話 栗田尚史
第110話 上村雄高
第108話 野口恒生
第107話 内野徳雄
第106話 森村泰明
第105話 中村洸祐
第104話 竹下羅理崇定部
第103話 田中美和
第102話 本田三佳
第101話 門松崇
第100話 浅見子緒
第099話 たきざわまさかず
第098話 大野佳祐
黄昕雯
第096話 山本達夫
第095話 本田温志
第094話 内田洋平
第093話 沢登理永
第092話 辰野しずか
第091話 マツダミヒロ
第090話 宮坂善晴
第089話 大久保有加
第088話 谷澤裕美
第087話 笠井有紀子
第086話 高杉なつみ
第085話 菅野尚子
第082話 小座間香織
第081話 山口夏海
第080話 藤田伸一
第079話 森田英一
第078話 新井有美
第077話 神田誠
第076話 紺野大輝
第075話 花川雄介
第074話 間庭典子
第073話 木村由利子
第072話 有紀天香
第071話 山崎繭加
第070話 佐藤孝治
第069話 金澤宏明
第068話 山田康平
第067話 西野沙織
第066話 川端利幸
第065話 岩下拓
第064話 清水宣晶
第063話 高橋慶
第062話 山本麻子
第061話 木村孝
第060話 田島由香子
第059話 石井英史
第058話 巻山春菜
第057話 多苗尚志
第056話 梅沢由香里
第054話 西村友恵
第053話 山口絵美
第052話 高木大
第050話 武藤貴宏
第049話 高橋早苗
第047話 清水元承
第046話 貴田真由美
第045話 伊藤敦子
第044話 シミズヨシユキ
第043話 武藤正幸
第042話 木村音詩郎
第041話 中村文則
第040話 野口幸恵
第039話 深森らえる
第038話 貫名洋次
第037話 黒澤世莉
第036話 大澤舞理子
第035話 石井貴士
第034話 高橋章子
第033話 和田麗奈
第029話 佐々木孝仁
第028話 縄手真人
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第023話 鶴田玲子
第022話 杉原磨都美
第021話 石倉美穂
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第017話 石井千尋
第016話 見市礁
第013話 滝田佐那子
第012話 岡田真希子
第011話 田中直美
第008話 今西奈美
第006話 もがみたかふみ
第004話 佐藤愛
第003話 岩崎久美
第002話 田中藍
第001話 和田清華
第002回公開インタビュー
第002回ワークショップ
第001回ワークショップ