高橋章子

高橋章子(たかはしあきこ)
1978(昭和53)年5月26日生まれ。青山学院大学卒業。出版社、ITベンチャー企業で働いたあと、27歳で有限会社アイリを設立し、代表取締役に就任。「物質的豊かさと共に精神的豊かさを提供する」コンセプトのもと、個人参加フットサルの開催やサッカーの家庭教師、通訳の手配などを行う。
旅好き、本好き、人好きで、過去に行った国は30ヶ国以上。
高橋章子のポレポレブログ→http://ameblo.jp/airi-inc
AIRI個人参加型フットサル→http://www.airi-inc.jp/FUTSAL/index.html
ケータイ用HP→http://www.airi-inc.jp/FUTSAL/Mobile.html
(2008年7月 自由が丘「SHUTTERS」にて)

何回も繰り返し読む本

(清水宣晶:) アコは、本、よく読んでるよね。
読む本って、どうやって選ぶことが多い?

(高橋章子:) 人に勧めてもらって、が多いかな。
前の会社の先輩とは、今だに、お互いに読んだ本を郵送して、
交換しあったりしてる。

あー、それはいい方法かもな。
ブックオフとかに売るよりもいいね。

でも私ね、基本は誰にも貸さない派なの。

手元に置いておきたいの?

本に、線引いちゃうから。
自分がどこに線引いたかって、わかると恥ずかしいじゃない。

え?
それ、わかるとまずいの?

私がどこをいいと思ったかとか、感動したかとかわかっちゃうわけでしょ?
彼とかには絶対見せられない。
私がどう考えてるかとか、わかっちゃうじゃない。

あー、「この頃アコがあんなこと言ってるのは、これの影響か」
とかわかっちゃうのがイヤなのか(笑)。

あと、同じ本を何回も読んでるとさ、
本当に線だらけになって、ぐちゃぐちゃになっちゃうんだよね。

同じ本を、そんなに何回も読むんだ?

そのぐらい何回も読むのは、特別好きな本だけだけどね。

何回も繰り返し読んでるのって、誰の本なの?

桐島洋子と、瀬戸内寂聴と、崎山克彦はすごい好き。

渋いなー。
少し前の時代の本が多いんだね。
桐島洋子の本だと、どれを何回も読んでるの?

「風の置き手紙」ってやつ。

それだけ繰り返し読んでる本だったら、オレも読んでみようかな。

イヤ!それダメ!!
それ、どこに線引いてるのか教えるぐらい恥ずかしい。
瀬戸内寂聴さんのどれが好きかは、絶対言えない。
まさか、あっきーも読むなんて言うと思わなかった。

あ、そうなの?
そんなに恥ずかしいもんなのか。

だって、言ったら、私の本性がわかっちゃうもん・・

確かに、どういう本が好きかってのは、その人の性格とか嗜好がかなり出るよね。

もともと、お母さんがすごく本が好きで、その中に桐島洋子の本もあって。
将来、私がどの年頃になったらどの本を勧めようって考えがあったらしいんだけど。
私がまだ子供の時、勝手に本棚から読んじゃってさ。
お母さん、「アチャー!」って言ってた。「まだ早い!」って(笑)。

お母さんの計画では、もっとオトナになってから薦めるつもりだったんだな。

物を持たない生活

あっきーが前にさ、物をなるべく持とうとしないって言ってたのを聞いて、私と似てるって思った。
私も、余計な物を持つのが嫌いなんだよね。

たいがいの物は、自分で所有する必要ないと思うからな。
本だったら、読みたければ、図書館や本屋に行けばまた手に入るし。
アコも、そういう感覚なのかな?

うん、最近は特にそう。
物が少ないほうが掃除もしやすいし、
何が何個ある、ってことをわかってたほうが生活しやすいし。
実際、あっても結局使わなかったら意味ないしね。
私の家、物がないから、来た友達は驚くよ。

今、そんな感じになってるんだ?

全部クローゼットに納まってるから、家具が必要ないの。
だから、「ここ、人住んでるの?」って言われる。

オレも前、自分の部屋のこと、
モデルルーム?とか、独房?とか言われたことあったな・・。

家で友達と電話してるとね、物が置いてないから、体育館みたいに声が響いちゃうの。
「今どこにいるの?」って聞かれて「リビングだけど」って言うと、「ウソでしょ!?」って言われる。
手を叩くと、反響していい音がするのよ。

東照宮の「鳴り龍」みたいだな。

昔は、海外とか言った時、置物とかよくお土産で買ってたんだけど、
そういうのって一番いらないじゃない。

置物は、一番扱いに困るよね。
海外に行くと、つい色々買いたくなっちゃうけど、後でジャマになるんだよな。

だから、贈り物はお花がいいと思うの。

なるほど!

今年の誕生日にもらったプレゼントはほとんど花だった。
花によっては1万円ぐらいするものもあるから、
「すぐ枯れちゃうのに、もったいない!」って言う人もいるんだけど、だからいいんじゃん、って思う。

それは、わかるなあ。
短い命だからこそ、尊く思えるんだよな。

私、海外旅行で行ってもお土産買わない派で。
みんなで旅行行っても、「あれ?お土産買わないの?」って不思議がられる。

そうだよな。
せっかく海外にいるんだから、お土産を探すより有意義なことしたいって思うよな。
オレ、人に何か贈る時って、「これ、ジャマにならないかな・・」って、気にしちゃうよ。

バスソープみたいに、実際に使うものはいいね。

ギリシャの石鹸とかか。
食べ物とか、なくなるものもいいよね。

いかにして物を減らすかってことを最近は考えてる。
将来、あっきーの奥さんがもし、物を取っとくタイプの人だったら大変だと思うよ。

あー、一緒に住む人とは、そういう価値観は合わないと厳しいな。

もし違ったら、何年もかけて変えていくしかないね。

そういうところの感覚って、奥深くに染み込んでるものだろうから、
なかなか変わらないんじゃないか?

それか、鈍感な人で、物がなくなっても気がつかないような人だったらいいね。

いや、そんな女の人は、
それはそれでちょっと困るよ・・(笑)。

自分で考える人

アコの会社でさ、
前に、サッカーチームの通訳の仕事してたこともあったよね?

あれはね、カーンに会いたかったの。
カーンが来日してくるっていうから、会いたくて、何か方法はないかなーって思って。

その来日、どうやって知ったの?

父親が教えてくれたの。
「カーンが浦和レッズと試合しに日本に来るらしいから、試合のチケット買ったら?」って。
でも、チケット買って試合観に行ってもカーンと話せないよ!って思って。

(笑)そりゃそうだよな。
で、会う方法を考えたんだ?

そう。浦和レッズに電話したの。
「通訳とか、必要ないですか?」って。
そうしたら「実は欲しいんですよ」って言われてね。
それから探したの。

ドイツ語の通訳でしょ?
どうやって探したの?

ネットで探したりして、見つかったの。
その後、ペルシャ語の通訳とかも依頼されて、その度に必死になって探して。

すごい行動力だな。
それ、よくやったなー。

まあでも、カーンの近くにはいれたけど、
私はドイツ語しゃべれなかったから、話は出来なかったんだよね。
アイコンタクトはいっぱいしたんだけどさ^^

こうやって話しを聞いてると、
やっぱりアコは、自分で考える人なんだな。

人に何か指図されるのは、昔から好きじゃなかったからね。

仕事出来る人だと思うよ。
今の状態でこれだと、さらにおばちゃんパワーが加わってきた時、どれだけ強力になるんだろう。

今でも、すでにおばちゃんっぽいからね。

実際、そうなったら最強かもしれないな。
(2008年7月 自由が丘「SHUTTERS」にて)

清水宣晶からの紹介】
僕は時々、渋谷駅ビルの屋上にあるサッカーコートで開催される、フットサルに参加している。その運営をしているのが、アコが代表をつとめている「アイリ」という会社だ。
アコは、「自分のやりたいことを、思う存分にやりたい」というところから、自分の会社を作ることを始めた。だから、思いついたことは何でもやるし、言いたいことははっきりと言う。明るく元気で、とにかく溌剌とした人なのだ。
アコは、特定のグループでかたまるようなことをせずに、どんどんと行動の幅を広げているので、とんでもなくかけはなれた業界や年齢の人と親交を持っていて、驚かされることがよくある。
考え方が柔軟で、常に自分の頭で物事を考える人だ。だから、何かを考えるとき、常識というものにあまり囚われることがないし、周りの意見に迎合するということがない。
話しをしていて、これほどに手応えを感じる人と出会えたことを、僕はとても嬉しく思っている。

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